ウォンバットのうきうきくらし手帖

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沖縄に行きたくなる本、行きたくなった時に読む本をご紹介します



本日6月23日は沖縄の慰霊の日です。

この日は1945年のこの日に組織的戦闘が終結されたとする日で、同年9月7日に降伏文書へ調印が行われるまではゲリラ的に戦闘が行われていたといいます。

現在の平和へ感謝すると共に、沖縄の歴史は忘れずにいたいです。

 

66g バガージマヌパナス 感想

 

私自身、沖縄とは縁もゆかりもない土地出身ですが、強烈に惹かれて実際に沖縄に訪れてみて、さらに大好きになった作品があります。

 

バガージマヌパナス わが島のはなし(池上永一・著)

タイトルを見て、何語?と思われるかもしれません。

併記してある日本語のタイトルとよく見比べてみてください。

バガー=わが

ジマヌ=島の

パナス=はなし

と読めるはずです。

 

タイトルを読めたことで貴方はすでに池上永一の世界に引き込まれています。

 

バガージマヌパナスの魅力その1:臨場感

この作品の魅力のひとつは、沖縄に馴染みの無い人でも読んでいるうちにその場にいるみたいな気にさせられるところにあります。物語の舞台は石垣島です。

 

暖かな風は、遥か南西から吹いてくる。耳を澄ませば三線の音がきこえてきた。どこで何が起ころうと、この島の美しさは変わらない。そこに島人たちが住んでいるかぎり。

 

冒頭です。この一文を読んだだけで、のどかでうつくしい風景、どこからともなく聴こえてくる三線の音色が想像できます。

そして、主人公と近所のオバァの会話。

「アイ綾乃、ヌーソーガー(何やってんの)」
「別に。トゥルバッテル(ボーッとしている)」「オバァ、マーカイガー(どこいくの)」
「アマカイ!(あそこにだよ)」
 

この、いつも使っていることばと沖縄のことばの絶妙な融合の仕方が何故かすんなりと入ってきます。

これ、ことばの順番が逆だったらあんまり入ってこないと思うんですよね。

 

バガージマヌパナスの魅力その2:登場人物

文体が読みやすくても登場人物そのものに魅力が無いと意味がありません。

この物語にはメインの登場人物が2人います。

 

主人公は仲宗根 綾乃(なかそね あやの)19歳。島人の道(しまんちゅのみち:何もせずダラダラ生きること)に生涯を捧げると誓っているので高校を卒業してからプラプラしています。美人。

主人公綾乃の親友、オージャーガンマー。86歳。オージャーガンマーとは大謝(オージャー)家の次女という意味。

 

この綾乃とオージャーガンマーが毎日楽しそうに過ごしているんです。

時間の概念は昼か夜だけ。昼と決めたら日が昇ってから日没までの間に誘いに行く。夜は日没から日が昇るまで。

綾乃のやる気のなさは主人公なのにびっくりするほどで、自分のやりたい事以外はとことんやらない女です。 

やりたい事はとことんやって、やりたくない事をとことんやらない綾乃と、そんな綾乃といつも一緒にいるオージャーガンマー。この2人がとにかく魅力的です。

 

バガージマヌパナスってどういう話なの?

島人の道(何もせずダラダラ生きること)に生涯を捧げると誓っている綾乃がある時、不思議な夢を見たことから物語が展開します。

その夢の内容とは、ユタ(沖縄でいう巫女)になれというもの。

誰よりも働くことの嫌いな綾乃は神様からのお告げをどうするのか?オージャーガンマーとの気楽な日々はどうなってしまうのか?

大変見ものです。

 

バガージマヌパナスはどんな時に読むのがいい?

笑いたい時、スカッとしたい時、心の中に暖かな風を吹かせたい時におすすめです。
読んだら沖縄に行きたくなるし、行きたくなったけどすぐに行けない!という本です。 

 

バガージマヌパナス わが島のはなし (角川文庫)

バガージマヌパナス わが島のはなし (角川文庫)

 

 

 コミックスもあります。小説苦手な方、時間の無い方にはおすすめ! 

バガージマヌパナス―わたしの島の物語 (講談社コミックスデザート (79巻))

バガージマヌパナス―わたしの島の物語 (講談社コミックスデザート (79巻))